療育に通う子のきょうだいのケア、やっていますか?
やらなきゃ、わかってる。大事なのは痛いほど。でも…
- いっこうに報われない気がする
- 我慢ばかりで、親子関係もギスギス
- 自分の感情すら置き去りにしている
そんなふうに、心がすり減ってはいませんか?
この記事では、「きょうだい児支援に疲れてしまった親」が少しでも心を軽くできるように、
“がんばらない支援”と“自分を責めない視点”をお伝えします。
1.あなたはすでに、十分やっている

まず、これを伝えさせてください。
「あなたは、もう十分がんばっています」
きょうだい児への気配りや支援に目を向けている時点で、それは大きな愛情の証です。
でも、「もっと○○しなきゃ」「私が我慢すれば」と思いすぎていませんか?
疲れてしまったのは、手を抜いているからではなく、気を抜けなかったから。
だからまずは、疲れて当然という前提を、自分に許しましょう。
2.きょうだい児は“あなたのすべて”を求めていない

きょうだい児のために…
- 毎日個別の時間を作らなきゃ
- 気持ちに寄り添った声かけをしなきゃ
- きょうだい喧嘩も感情的に叱っちゃいけない
そう思っていませんか?
でも、きょうだい児はあなたに完璧な支援者であることなんて求めていません。
むしろ、「ちょっとだけでも見てもらえたら」「自分の気持ちに気づいてもらえたら」それだけで満たされることが多いのです。
“100点の支援”ではなく、“5分の笑顔”でも、価値はある。
がんばりすぎない関わりの方が、実は届きやすいんです。
3.感情を殺さず、正直になっていい

「また我慢させちゃった」
「弟の送迎で約束を守れなかった…」
「なんでこんなに私ばっかり…」
そんなふうに、つい感情があふれてしまうことはありませんか?
でもそれ、親として失格なんかじゃありません。
むしろ、そう感じるのは「支えたい」という気持ちがある証拠です。
だから、自分の本音にフタをしないでください。
泣いてもいい、疲れたって言っていい。
感情を正直に出すことは、リセットボタンのようなもの。
その後、少しだけ優しくなれる自分に戻れます。
4.家族全員の“満足度100%”は無理です

きょうだい児支援を考えるとき、「みんなが平等に満足する家庭」を目指していませんか?
- 障害のある子
- その兄弟姉妹
- 親(自分)
- パートナーや祖父母
でも、現実はそんなにうまくはいきません。
家族全員が100点満点に満たされることは、ほぼ不可能です。
大切なのは、誰かが“我慢しすぎない”こと。
誰か一人が限界まで耐えていたら、家庭全体のバランスは崩れます。
だからこそ、「今日はこの子優先、明日はこの子」くらいの“ゆるやかな公平”を意識してみてください。
5.支援に「他人の手」を借りていい

きょうだい児支援を“親だけの責任”だと思っていませんか?
でも実は、外に頼れる手はたくさんあります。
- 児童発達支援や放課後等デイサービス(兄弟児もOKなところあり)
- 地域のボランティア活動やきょうだい児サークル
- 児童相談所や民間のカウンセリング
- ファミリーサポートセンターなどの一時保育
「疲れた」というサインは、「一人で抱えないで」という合図かもしれません。
支援を“シェアする”ことで、あなたの心にも余白が生まれます。
6.きょうだい児と「一緒に育つ」という視点に変える

支援という言葉は、時に「大人が子どもを導くもの」と捉えられがちです。
でも、きょうだい児との関係は「一緒に育つ関係」でもあります。
- お互いの感情をすり合わせながら
- 誤解したり、ぶつかったりしながら
- 小さな喜びや信頼を積み重ねながら
その積み重ねこそが、きょうだい関係を育てる本当の支援かもしれません。
「今日はちょっと上手にできなかったな」
そんな日があってもいい。関係は、ゆっくりでいいんです。
7.「支援」よりも、「つながり」を大事にする

最後に。
親として、何より大事にしてほしいのは「きょうだい児と心がつながっている」という感覚です。
- 子どもが笑ってる
- 寂しさを言葉にできる
- 自分の気持ちも大切にできる
そんな日常が少しでもあるなら、それはもう立派な支援。
疲れた日があったって、怒ってしまった日があっても、
“つながり”があればまた、やり直せます。
おわりに|まずは自分のケアから
きょうだい児支援は、「がんばりすぎた人ほど疲れる」ものです。
だからまずは、自分の心を守ることから始めてください。
そして、こうしてこの記事を最後まで読んだあなたは、
もう十分すぎるくらい子どもたちのことを考えている人です。
どうか、今日だけは自分のことも大切にしてあげてくださいね。
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