「うちの子、もう2歳なのに全然しゃべらない…」
「ほかの子と比べてしまって、つい不安に…」
そんな悩みを抱えるお父さん・お母さん、多いのではないでしょうか。
実は、言葉の発達には個人差が非常に大きく、2歳で単語が出ていなくても“様子見”のケースはよくあります。
とはいえ、少しでも早く子どもの力を引き出したいと思うのが親心ですよね。
本記事では、【家庭で今日からできる“やさしい声かけ”の工夫】を5つご紹介します。
心理学や発達支援の知見に基づいたアプローチを取り入れており、どれも今日からすぐに試せる内容です。
「いつか話すから大丈夫」と言われるだけでは不安が消えない方に、今できる小さな一歩として、発語を自然にうながす関わり方のヒントをお届けします。
なぜ2歳で言葉が出ない?よくある背景と発達の目安

言葉が遅れる原因はさまざまですが、大きくは以下のような背景が考えられます。
言葉の「理解」は進んでいるが、発語がゆっくりなタイプ
「お名前を呼ばれたら振り向く」「指さしで要求する」など、理解やコミュニケーション意欲はあるけれど、言葉として出ないタイプです。
聴覚や感覚の過敏が影響している
音に敏感だったり、大きな声や雑音にストレスを感じやすい子は、「言葉に集中できない」状態になっていることがあります。
自閉スペクトラム症などの発達特性の影響として
視線が合いにくい、ひとり遊びが多い、興味の幅が狭いなどの特徴がある場合、言葉の発達に特性が影響していることもあります。

心配な場合は、市区町村の「発達相談」「子育て支援センター」等へ相談を。
家庭でできる!2歳の子に向けた声かけアイデア5選

ここからは、実際に療育の現場でも効果があった家庭でできる「声かけアイデア」5つをご紹介します。
① 短く・具体的な言葉を使う
【NG例】「○○ちゃん、そろそろお片付けしようか~」
【OK例】「おもちゃ、なおすよ」
→ 1文1語くらいの簡単な日本語にすると、言葉の“輪郭”が伝わりやすくなります。
② 子どもの注目しているものに言葉をのせる
子どもが電車のおもちゃを見ていたら、「でんしゃ、ガタンゴトン!」
= 興味とことばを一致させることで、インプットの質が上がります。
③ 指さし&ジェスチャーを添える
「ジュース、ちょうだい」は、言葉+“コップを指差す”
言葉だけでなく、視覚情報+動きで伝えると、子どもの理解を助けます。
④ オウム返しでやりとりを楽しむ
子ども「まんま!」
→ 親「まんま?ごはん食べたいの?まんま、おいしいね〜」
= 短いやりとりでも、“会話って楽しい”という成功体験を積みやすくなります。
⑤ 言葉よりも「関係性」を大切にする
焦って「しゃべらせよう」とすると、子どもは逆にプレッシャーを感じます。
まずは「あなたの気持ちをわかりたいよ」という姿勢を大切に。
一緒に笑ったり、驚いたり、気持ちを共有する時間が、言葉の芽を育てます。
あると便利!言葉を引き出す家庭療育アイテム

家庭療育では、視覚的にわかりやすいアイテムやツールがとても有効です。たとえば…
- ✅【絵カード】…「選ぶ」「伝える」をサポート
- ✅【おしゃべりボタン玩具】…まねっこ遊びで音声を学ぶ
- ✅【絵本】…日常語彙を増やす&共感を育てる
まとめ|“しゃべらせる”より“つながる”を意識して

2歳で言葉が出ないと、不安になることも多いと思います。
でも、「今できること」を少しずつ続けていくことで、子どもはちゃんと変化していきます。
焦らなくて大丈夫。
一緒に「言葉の芽」を育てる時間を、ぜひ楽しんでください。
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