発達障害、とくに自閉スペクトラム症(ASD)のある子どもにとって、言葉だけの指示は理解しづらいことがあります。
そこで役立つのが「視覚支援ツール」。
スケジュールや行動を見える化することで、不安を減らし、スムーズな生活が可能になります。
この記事では、家庭で簡単に使える視覚支援ツールを厳選して7つご紹介します。
視覚支援ツールの選び方|家庭用で重視すべき3つのポイント

- 操作がシンプルで子どもが自分で使える
- 習慣化しやすいデザイン・大きさ
- 家族で共有しやすい仕組み
これらを基準に選ぶことで、親子ともに負担の少ない運用ができます。
【厳選】家庭で使える視覚支援ツールおすすめ7選
1.【おうちのようびボード】(クツワ)
- 特徴:マグネット・シールで週の予定を確認できるボード。裏面はホワイトボード仕様。
- おすすめポイント:自分で貼り替えることで「見通し」と「自立」が育つ。
- 価格目安:2,000円前後
2. 【タイムタイマー】(Time Timer社)
- 特徴:赤い円が時間経過とともに減っていく。視覚的に「あとどれくらい」が分かる。
- おすすめポイント:時間感覚が育ち、切り替えやすくなる。
- 価格目安:4,500円前後
3. 【スケジュールポケット】(アドプラス)
- 特徴:絵カードを入れ替えるポケット式。横から差し込むタイプなので、いろんなサイズの絵カードが使用できます。
- おすすめポイント:療育施設でも採用例が多く、家庭にも取り入れやすい。
- 価格目安:3,800円前後
4. 【動作のことば学習カード】(合同出版)
- 特徴:歯磨き、トイレ、食事など日常動作をカードで示せる。
- おすすめポイント:1語から2語文の「動作のことば」をマスター。
- 価格目安:4,950円
5. 【お支度ボード】(ドリテック)
- 特徴:やることと時間を記入したマグネットをホワイトボードに貼り付け、タイマーで時間を管理。
- おすすめポイント:できた!を実感しやすいため、繰り返すことで習慣化に繋がります。
- 価格目安:3,400円
6. 【アプリ:たすくスケジュール】(iOS/Android)
- 特徴:スマホやタブレットでスケジュール管理が可能。
- おすすめポイント:コミュニケーションカード(音声+絵)を使って、一日のスケジュールをどなたでも手軽に組み立てることができるスマートデバイス向けアプリ。
- 価格:1,800円
7. 【時間割ボード】(スケーター)
- 特徴:朝・昼・夕など1日の流れを構造的に見せられる。マグネット併用可。
- おすすめポイント:「やることマグネット」と「メモ書き」で時間の管理を身につけることができる。
- 価格目安:1,000円前後
視覚支援ツールを家庭で活用する3つのコツ

1. 子どもと一緒に「準備」から関わる
→ 子どもが自ら貼ったり触ったりすることで、愛着が生まれ継続しやすくなります。
2. 使い方を「簡単」にして、毎日の習慣に
→ ルーティン化が最大のコツ。朝の準備・お風呂・寝る前…1日3回使えば習慣化しやすいです。
3. 失敗してもOK!家庭のペースで調整する
→ うまくいかない日があっても大丈夫。親子で話し合いながら柔軟に調整を。
よくある質問(Q&A)

Q. 絵カードやスケジュールボードは何歳から使えますか?
A. 目安として2歳後半〜3歳頃から取り入れられます。視覚理解の発達に応じて調整しましょう。
Q. 視覚支援ツールを嫌がる場合は?
A. 無理に押しつけず、まずは興味を引くようなキャラクター絵や、自分で操作できる楽しさを伝える工夫が効果的です。
まとめ|視覚支援ツールで「見える安心」を
視覚支援は、子どもに安心感を与え、自立への第一歩を後押しするツールです。
特別な道具ではなく、日常に少しだけ取り入れることで、親子のコミュニケーションもぐっと楽になります。
ご紹介した7選の中から、お子さんの特性や生活スタイルに合ったものをぜひ試してみてください。
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