「お風呂の時間、ただ体を洗って終わりになっていませんか?」
実は、お風呂は“家庭でできる療育”にぴったりの場所。
お湯の温かさや泡の感触、水の流れなどは、発達に特性のあるお子さんの感覚統合を育てる大切な刺激になります。
特別な道具や準備はいりません。
ちょっとした工夫や遊び心を取り入れるだけで、いつものバスタイムが「リラックス×発達支援」の時間に早変わり。
本記事では、感覚過敏・感覚鈍麻のあるお子さんにも取り入れやすいお風呂でできる療育あそびのアイデアや、おすすめグッズをご紹介します。
「毎日の入浴を、もっと子どもとの楽しい時間に変えたい」
「家庭でも療育的なことをやってみたい」
そんな方にこそ、ぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。
お風呂療育とは?なぜ「感覚統合」に効果的なのか

毎日のお風呂時間、ただの「入浴」で終わっていませんか?
実はお風呂は、子どもの感覚統合を育てる絶好の“療育空間”なんです。
発達に特性のあるお子さんは、「触覚」や「温度」に敏感だったり、逆に鈍感だったりすることがあります。そんな子どもたちにとって、お湯の温かさや泡の感触、水の動きはとても良い刺激になります。
お風呂が持つ3つの療育的メリット
- 温熱刺激でリラックス
→お湯のぬくもりは、不安を感じやすい子どもにも安心感を与えます。親子のスキンシップにも最適。 - 水圧・浮力で全身刺激
→お湯に浸かるだけで、体全体にやさしい圧がかかり、固有感覚(身体の位置感覚)を育てる手助けに。 - 閉鎖空間で集中しやすい
→浴室は生活音が遮断され、感覚過敏の子にも落ち着きやすい環境です。
感覚統合ってなに?わかりやすく解説

「感覚統合」は、視覚・聴覚・触覚・前庭感覚(バランス感覚)・固有感覚などを脳内でまとめ、うまく体を動かしたり反応したりする力のこと。
発達障害のあるお子さんは、この感覚の“交通整理”が苦手なことがあります。
たとえば、服のタグが痛くて泣き出したり、大きな音にパニックになったり。
逆に、刺激を求めて常にジャンプしたり、物を叩いたりすることもあります。
そうした子どもたちにとって、お風呂は安心して感覚刺激を受けられる場。
まさに「家庭でできる感覚統合療育」の第一歩になります。
家庭でできる!お風呂療育あそびアイデア7選

ここからは、特別な準備なしでできる“お風呂あそび療育”を7つご紹介します。
1. 色水あそび
バスボムや入浴剤を使って、お湯の色を変えてみましょう。
「赤と青を混ぜるとどうなるかな?」といった色彩体験が、視覚刺激や思考力を育てます。
2. お湯の温度あてゲーム
「このお湯、あったかい?冷たい?」と子どもに感じたままを言わせてみましょう。
触覚・温覚への気づきと、言語表出の練習にぴったりです。
3. 水鉄砲&スプレー遊び
100均などで買える水鉄砲や霧吹きを使って遊ぶと、指先の動きや手の力を調整する力が養われます。
的を作って遊ぶのも楽しい!
4. 泡あそび(シャンプーや泡ソープ)
泡でひげを作ったり、お皿に盛り付けたりして“見立てあそび”に発展させるのも◎。
触覚が敏感な子も、泡だと楽しめることがあります。
5. 宝探しゲーム
湯船に小さなおもちゃを沈めて「〇〇を探してみよう!」と声かけ。
手探りで探すことで触覚と集中力を同時に育てます。
6. 数字・文字ステッカーで学びあそび
お風呂の壁に貼れるタイプの知育ステッカーで、文字や数字を並べたり、クイズごっこをしたり。
“遊びながら学ぶ”が自然とできます。
7. 親子で歌う・まねっこゲーム
「せっけんぶくぶく」「あわあわ体操」など、リズムやことばを楽しむ遊びも◎。
聴覚刺激、模倣力、社会的やりとりの練習にもなります。
感覚過敏・鈍麻の子におすすめ!お風呂用グッズ5選

ここからは、感覚統合を楽しく進めるためのおすすめアイテムをご紹介します。
1. お風呂クレヨン
壁に自由に描いて遊べる!視覚表現や創造性が育つおもちゃ。落としやすいので安心です。
2. 感触ボールセット
プニプニ・ザラザラ・ツブツブなど、さまざまな感触のボールがセットに。触覚の慣れを楽しくサポート。
3. お風呂マグネットステッカー(ひらがな・数字)
防水タイプの知育ステッカー。遊びながら言葉や数にふれることができます。
4. 吸盤式の水遊びおもちゃ
水を入れるとくるくる回ったり流れたり。視覚と因果関係の学びにぴったり。
5. バスボム(中におもちゃが入ってるタイプ)
「何が出てくるかな?」とワクワクを引き出すアイテム。湯船に入るのが楽しみになる工夫に。
嫌がるときの対応&無理にやらない工夫

「お風呂イヤ!」「頭洗うのやだ!」
感覚過敏のある子にとって、お風呂はつらい時間になることもあります。
お風呂が苦手な理由は人それぞれ
など、お子さんの感じ方はさまざまです。
無理にやらせるのではなく「一緒に楽しむ」
大切なのは「遊びの提案」をして、「選ばせる」こと。
「今日は宝探しする?それとも泡で遊ぶ?」と聞いてみましょう。
自分で選んだあそびなら、子どもも受け入れやすくなります。
まとめ|お風呂は“最高の療育空間”

お風呂の時間は、毎日の生活の中で自然と取り入れやすい「感覚統合のチャンス」です。
リラックスしながら親子でふれあい、学びも深められる“最高の療育空間”として活用してみましょう。
無理なく・楽しく・子どものペースで
それが、家庭でできる療育のいちばんのコツです。
【関連記事はこちら】
▶【感覚過敏】靴下を嫌がる子どもに効いた7つの対策|選び方・おすすめグッズも紹介!
▶【保存版】感覚過敏・感覚鈍麻とは?自宅でできる支援の工夫とアイデア
▶知育おもちゃサブスクおすすめ5選|発達が気になる子も遊べる・学べる